旅と乗り物1 | ~人とコトバ~

旅と乗り物1

乗り物の話が出たついでに、他の国での話を。

 

学生の時に、ザックを背負い、ひとりでヨーロッパを歩いた。

イギリスで。 北部エジンバラからロンドンへ戻る特急に乗っていた。

途中の大きな駅で乗り換える予定だった。 

 

長距離列車に乗るときには、時刻表が手放せない。

車窓を楽しみながらも、停車駅で時刻表と時間を照らし合わせる。

 

よしよし。 合っているぞ。

 

乗り換えがなければ、ボーっと終点まで乗っていればよいのだが、乗り換えは気になる。

何しろ、日本のうるさいほどの車内放送と違い、何のアナウンスもないのが普通だ。

 

さあ、いよいよ次の停車駅で乗り換えだ。

荷物を降ろし、準備する。 特急なので、駅間は何十分かある。

おや? 時刻表の予定時間より早く駅に入って止まった。

やはり何のアナウンスもない。 

 

乗り換える予定の駅はかなり大きなターミナル駅のはずだが、見たところとても小さな駅だ。

急いでホームを見回したが、駅の名前が見あたらない。

しかし、時刻表では間違いなく次の停車駅が乗換駅だ。

 

おかしいな、いいのかな、と一瞬迷ったが、荷物を持って降りた。 

降りたのは、私ひとりだったような気がする。 

列車が駅を離れた。

 

降りてみると、ほんとうに小さな鄙びた駅だった。

改札で 「ここは○○ですか?」 と聞いてみれば、案の定駅員はポカンとして、「違う」と。

が~ん、やっぱり…。 まずい。 次の列車は何時だろう…。

 

朝一番に出てきたので、今は昼前。 次の列車は…  何と夕方までない!!

なんということだ…。 計画がめちゃくちゃだ。

(計画といっても、気まま旅なので、たてるのは前日だが)


ああ、どうしよう。