韓国おもしろ旅4 | ~人とコトバ~

韓国おもしろ旅4

さて、これを見れば、無事チュンチョンに着いたことはおわかりだろう。

 

どうやって回ったかをお話ししよう。

 

   mon

 

 

…2時間後、チュンチョン (春川) の駅に到着した。

 

ここは、ソウルから遊びに来る人たちも多いらしい。

 

カップルや家族連れもパラパラと列車を降りたが、すごい人出というほどでもない。 

 

こどもが線路に降りたりして遊んだ後、のんびりと外に出ると、ぽつんとタクシーが1台止まっていた。

 

やっと人が来たと言わんばかりに運転手氏が近づいてきて、「キョウルヨンガ(冬のソナタ)?」と聞いてくる。

 

これは1年前のことなので、列車で来てタクシーと交渉する日本人はそんなに多くなかったと思う。 

 

運転手氏は全て韓国語で、市内のロケ地回りを通常3万ウォンのところ2万ウォンでいい、と熱心に勧誘。

(数字は記録しなかったので、ちょっと違うかも知れない。)

 

自分がよくわからない言語で話しかけられるのをすごく怖くて不安に感じる人も多いようだが、私は全然そんなことはない。 むしろ、こちらがわからないのに、一生懸命話してくれて悪いなあ、と、ちょっと嬉しくなってしまう。

 

駅前の写真がないのが残念だが、あのチュンチョンなのだから観光案内でもあるのかと思いきや、駅前はかなり鄙びた趣で、意外と何もない。 壁に市内の大きな地図パネルがあったので、それを眺めながら、運転手氏の熱心な誘いを気がなさそうに聞く。

 

本当は、市バスと歩きでぶらぶらとスポットを回ろうと思っていたので、カタコトの韓国語で「ここからここまで何分くらい?」 などと聞いてみる。

 

運転手氏は、「歩くなんて絶対無理だ。日が暮れる。」 というようなことを言う。

 

今日は、このあとナミソムにも向かうので、日が暮れては困る。 地図を見ても、確かに歩くのは無理のようだ。やりとりで運転手氏と人間関係を確立した後、乗ることに決めた。

 

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ひとつめのスポット。  わかる人はわかる。

 

だれもいない。 ロケ地だということより、純粋に景色がきれいで感動した。

 

川が青い。 とても大きな川なのだが、ほとんど流れが感じられない。

 

遠くの山々が、なだらかだ。 大陸だ。 日本じゃない。 

 

そう思った。

 

    

   

タクシーは、この後、ふたりが乗り越えた塀へ。 

 

運転手氏は、息子を塀に上げてくれ、シャッターまで押してくれる。 

 

下の息子はドラマをみていないので、わざわざこんなところまで列車で来て何のためにただの塀に登って写真まで撮るのかわからない… はずなのに、しっかりピースをしている。

 

船着き場では、さびれたガラスケースにキーホルダーやポラリスのストラップが一応並んでいたが、店には誰もいない。 値段も書いていない。 

 

運転手氏がわざわざ歩き回って店の人を探してきてくれる。 値段を聞くと、土産物とは思えないほど安い。 (因みに、後日日本で見たら4倍の値段だった。 もしかしたら、この主人、間違えたのか、或いは適当につけたのかもしれない。 どこにも書いてなかったのだ。)

 

これは買いだ。 友人へのお土産として3つ。 店主は面倒そうに箱を開けて売ってくれた。

 

何とも商売気がない。 その後、訪れる日本人はドッと増えただろうから、店も立派に衣替えしたのではないだろうか。

 

 

場所を聞いたり、値段をきいたり。 旅で必要な表現の代表だ。

 

自分が必要な情報を得るために、外国語で質問する。 答えが返ってくる。 答えがわかる。

 

楽しい。 こんなにやる気の出る実践は、教室の中ではあり得ない。

 

多少の失敗でくじけてはいけない。 勇気をもって話しかけても、こちらが外国人だということで向こうが引いてしまったり、まともに答えてもらえなかったりすることもある。 それはそれで仕方ない。 気にしないことだ。

 

日本にいる外国人も同じ気持ち。 我々が話しかけられてギョッとし、反射的に「わかりません」なんて手を振って拒んでしまうことは、想像以上に相手を傷つけることがある。 外国人であるというだけで嫌われているように感じてしまうかもしれない。 

 

 

ともあれ、ラッキーな買い物をし、チュンチョンのスポット巡りはクリスマスツリーの通りで終了。 ここでタクシーとさよならした。