外国語の間違い | ~人とコトバ~

外国語の間違い

最近、本来のテーマである語学や留学生のことをちっとも書いていない。


反省。


以前住んでいた国であったエピソードを。


その地で日本語を学んでいる大学生を招いて、家でパーティーをしたことがある。


みんな、何年か日本語を勉強しているのだが、なかなかペラペラとはいかない。


宴もたけなわ。 キッチンの方にいた私のところへ女子学生がやってきて、話しかける。


すみません。 しょんべ○したい。」 


え。。。。。

一瞬、何を言われたのか考えてしまったが、間違いない。


平静を装い、言った。


「 ああ、お手洗いね。 そこですよ。 」



日本語を教えることを仕事にしてきて、未だに後悔し続けている出来事だ。


なぜ、「そのことばは、女性は使わない」とすぐに教えてあげなかったのだろう…。


後の祭り。 こういうことは、その場で言わなければ、後から言えるものではない。


「ストッキングが伝線していますよ」 と教えてあげるのと同じ類。



それにしても、どこで覚えたのだろう…。 辞書ではないだろうし。


どこかで出会った日本人が、おもしろがって教えたとしか思えない。


許せん!!


もう15年も前のことだ。 この学生は今何をしているだろうか。


日本語を使って仕事をしているだろうか。


自分の間違いに、いつ気づいただろうか。


あの後、恥をかくことがあったとしたら、教えてあげなかった私のせいでもある。