~人とコトバ~ -2ページ目

旅と乗り物5

海外旅行の乗り物… といえば、まず飛行機。

飛行機がキライだから海外へは行きたくない、という人もいるが、私は大好き。

ぐわーっと加速してフワリと上がったときに、さあどこかへ行くのだと実感できる。


そして、窓から見える遥か下方の景色が楽しい。

機内では、なぜか、あまり景色を見ていない人が多いように思う。

離陸するやいなや、シャッター(?)を閉めて寝てしまう人も。

皆、見飽きているのだろうか。

興味がないのだろうか。


地図と照らし合わせながら、「あ、あれはこの島だ」とか、「あの海岸はこの辺だ」とか。


とても記憶に残っているのは、カリマンタン(ボルネオ島)の河。

昔、理科で習った。

まっすぐな河がだんだん蛇行し、どんどん外側に膨らんで、ほとんど円形に近くなり、やがて円の切れ目が再びつながり、膨らんだ部分は取り残されて湖になる。

こんな説明ではわからないかもしれないが、とにかく、飛行機からしか見られない河の形がおもしろく、飽きずに眺めていた。


もうひとつは、中東のドバイ。 

中継地だったが、着陸する前から街全体が異常なほど電気で煌々と明るく、海岸沿いの塔の上は豊富なエネルギー資源を誇示するかのようにボウボウと火が燃えていた。

石油の出る地はこういうものか、と思った。


旅と乗り物4

      tram


ドイツでは、列車の駅からトラムに乗り換えたのだが、なかなか目的地の名前が現れない。

運転手さんに、「○○で降りたい」と言うと、困ったような顔をされた。

乗客のひとりが身振り手振りを交えて説明してくれる。


しかし… 私はドイツ語が全くわからない。

向こうも英語がわからない。

でも、とにかく一生懸命説明してくれた。


結論を言えば、どうやら駅の反対側の出口からトラムに乗らなければいけなかったようだ。

それを、とてもまじめな律儀な感じで理詰めで教えてくれる。


何と言っているのか、詳細は全然わからなかったが、その人が

「何が何でもこの迷える観光客に乗るべきトラムがどれであるかを教えてあげねばならない」

という使命感を持って話してくれていることが伝わってきた。彼の使命感により、私は乗ったトラムが間違っていたことを知ることができた。


おお、ここはドイツだ。 これがドイツ人だ。 実感できたトラムだった。



旅と乗り物3

フランスの駅では、切符を買うときに英語で何か聞いたら


「ワッカリマセ~ン」 


とでも言うように、大げさに肩をすくめられた。

さすがフランス。 妙に感心。

仕方がないので、本当にカタコトのフランス語で何とかしようとしたが、

これまた 「ワッカリマセ~ン」 のジェスチャーを返されるばかり。


人が困っているのに… とさすがに泣けてくるやらムッとくるやら。


その後、どうしたかは忘れてしまった。

が、フランスの、英語に屈さず頑なに自国語を誇りとし、守ろうとする姿勢は素晴らしい。

カタカナが猛烈に増えてしまっている日本語は反省すべき。


東南アジアだと、これがちょっと難しい。

植民地時代の影を払うべきところだが、「英語が話せる」というのが完全にステータスの一部となっている。

こちらが英語人(エイゴジン)でないのは見ればすぐわかるのに、一生懸命現地のことばで話そうとしても英語で返されてガッカリすることが少なくない。

エリートなら英語が話せて当たり前? 


ちょっと乗り物の話から逸れてしまった。

フランスの特急に乗ったときに感動したのは、すてきなワンちゃんが乗ってきたこと。

飼い主はシートの上にマットを敷いて、そこに座らせていた。

コリーだったと思う。

犬好きだった私はワンちゃんに挨拶。

そのときに見せてもらったのが、ペット専用のチケットだった。


さすが。



旅と乗り物2

        niwa


なぜ、さっきの特急は突然ここに止まったのだろうか。

どうして時刻表に載っていないのに止まったのか??!

そもそも、一目見ればターミナル駅でないことはすぐわかったのに、なぜ私は降りてしまったのか?


いろんなことに腹が立ってきたが、おこっても仕方ない。

夕方まで待つしかないのだから。


しかし、こんな小さなホームに半日座っているわけにはいかない。

どんな町か探検だ。


駅を出てウロウロしてみる。 何もない。 ショックを引きずり、呆然。


と、やさしそうなおばさんが近づいてきて、私に声をかける。

「どうしたの?」

事情を話すと、なんとなんと…


「よかったらウチでお茶でも飲みませんか?」 (英語)


信じられない。 夢みたいだ。 日頃の行いがよかったのだろうか。

歩いていったか、車だったか、忘れてしまった。

旅先で声をかけられて、ひょいひょい着いて行っては危険なことも、もちろん多い。

しかし、こんな小さな田舎町でこんな人のよさそうなおばさん(おばあさんに近かった)が誘拐などするはずがない。

いや、正直に言えば、あまりにも途方にくれていたので、そんなことは考えもしなかった。


今、考えてみると、何もないごく普通の田舎町。

観光名所があるわけでもなく、この駅で降りる観光客などいないはずだ。

そんなところでウロウロしている日本人の女の子(当時)。

しかも大きなザックを背負っている。

珍しさに声をかけてくれたに違いない。

これが、観光客の多い町なら、あり得なかった話だ。


おばさん (ご婦人と呼ぶべきか) とお喋りしながら数分。 ご自宅に着いた。

庭には緑が溢れていた。 今は日本でも流行の元祖(?)イングリッシュガーデン。

ふと、庭の隅を見ると、木造の小屋から頭を出しているのは… なんと白馬だ。

絵はがきでも見ているようだ。 本当に夢じゃないだろうか。


馬に挨拶をしてから招かれて家に入ると、所狭しと飾り物が並べてあった。

特に豪邸ではないが、いかにも英国風のれんが造りの家で、暖炉もある。

「お茶でも…」 と言われてついてきたが、ご婦人が用意してくれたのはまさしく high tea 。

銀のトレイに銀の食器。

毎日ユースやB&Bを泊まり歩いていた身には贅沢すぎるようなひとときであった。


あまりに出来すぎた話で、信じてもらえないかもしれないが、これは本当にあったこと。


一瞬の迷いの後、列車を降りてしまうことが、こんな体験につながるとは誰も予想しない。

金無し気ままヨーロッパ巡りは楽しかったが、これが思い出の筆頭。


旅と乗り物1

乗り物の話が出たついでに、他の国での話を。

 

学生の時に、ザックを背負い、ひとりでヨーロッパを歩いた。

イギリスで。 北部エジンバラからロンドンへ戻る特急に乗っていた。

途中の大きな駅で乗り換える予定だった。 

 

長距離列車に乗るときには、時刻表が手放せない。

車窓を楽しみながらも、停車駅で時刻表と時間を照らし合わせる。

 

よしよし。 合っているぞ。

 

乗り換えがなければ、ボーっと終点まで乗っていればよいのだが、乗り換えは気になる。

何しろ、日本のうるさいほどの車内放送と違い、何のアナウンスもないのが普通だ。

 

さあ、いよいよ次の停車駅で乗り換えだ。

荷物を降ろし、準備する。 特急なので、駅間は何十分かある。

おや? 時刻表の予定時間より早く駅に入って止まった。

やはり何のアナウンスもない。 

 

乗り換える予定の駅はかなり大きなターミナル駅のはずだが、見たところとても小さな駅だ。

急いでホームを見回したが、駅の名前が見あたらない。

しかし、時刻表では間違いなく次の停車駅が乗換駅だ。

 

おかしいな、いいのかな、と一瞬迷ったが、荷物を持って降りた。 

降りたのは、私ひとりだったような気がする。 

列車が駅を離れた。

 

降りてみると、ほんとうに小さな鄙びた駅だった。

改札で 「ここは○○ですか?」 と聞いてみれば、案の定駅員はポカンとして、「違う」と。

が~ん、やっぱり…。 まずい。 次の列車は何時だろう…。

 

朝一番に出てきたので、今は昼前。 次の列車は…  何と夕方までない!!

なんということだ…。 計画がめちゃくちゃだ。

(計画といっても、気まま旅なので、たてるのは前日だが)


ああ、どうしよう。

 

 


韓国おもしろ旅10

「どこですか」 は必需品。 でも、たいていは自分が使うために覚える。

ソウルの街角で地図を広げていたら、韓国のおばさんに 「地下鉄の入口はどこですか」 と聞かれてしまった!

 びっくりしたけれど、すぐそこに見えていたので教えてあげた。 

まさか、自分が地元の人に道を聞かれるとは…。 

聞かれたことが理解でき、ちゃんと答えてあげられたことにすごく嬉しくなってしまった。

 

オルマエヨ?(いくらですか)も、勿論、使える表現。 

でも、こちらの場合、聞くのは簡単だが、答えを聞き取るのは大変。 

それでも、3泊の旅行の間に、かなり早くわかるようにはなった。


韓国語の場合、日本語と同じで「万」があるので桁の取り方には問題ないのだが、別の問題発覚。

1,2,3,4 は イル、イー、サム、サー。 3 と 4 が似ている。 早口で言われると区別できない。 

特に後ろに「万」がつくと、sammanもsamanも同じに聞こえる。 

計算したらお釣りが足りないのでおかしいと思ったら、3千ではなく4千だったということが初めはあった。

 

大きい数字の場合、韓国、中国は位取りが同じなので易しい。

何千何百何十何万何千何百何十何

これが、それ以外の国へ行くと、全て英語と同じ方式で読まなくてはいけない。

つまり、右から3つずつで一区切り。

特に、インフレでちょっとした日常品の買い物をするにも大きな数字のお金を使う場合、大変。

 

数字のことはインドネシア にも書いた。

数字は慣れるのに時間がかかる。 言いたくてもすぐに出てこないと、とてもストレス。

少なくとも、位取りが違う言語では、頭の中に数字を並べて考えることだ。

ええっと、一万は十千だから…などとやっていたらわけがわからなくなる。

 

昔からず~っと納得できないことがある。

いちおくにせんさんびゃくよんじゅうごまんろくせんななひゃくはちじゅうきゅう

数字に直すと…  123,456,789 

なぜ日本語でもカンマを三つおきにつけるのだろうか。何の役にも立たない。

1,2345,6789  日本語ではこうすべきではないか。 読むのも簡単になる。

 

苦労するのは私たちだけではない。

日本語を勉強する留学生や研修生。

中国・韓国と、それ以外の国ー例えばインドネシアやタイ、ベトナムの人では大違い。

 

いちおくにせんさんびゃくよんじゅうごまんろくせんななひゃくはちじゅうきゅう

 

これを聞いて数字に書き換えるのに、何分かかるか。

日本語の数字を覚えたてでも、中国・韓国の人ならせいぜい30秒。

他の国人だと、もしかしたら5分以上かかる。

 

旅行先で数字に苦労して腹が立ったら、逆の場合も相手は苦労するんだ、と考えて我慢しよう。

 


韓国おもしろ旅9

列車の中の続き…

 

そのうち、私は本当に眠り込んでしまい、気が付いたら終点間近だった。

ふたりは今止まった駅で降りてしまったようだ。

 

「ねえねえ、もらっちゃった。」

巨大な袋にはスナックが4分の1くらい残っている。

30分くらいはあっただろうか。

思いがけない国際交流体験に興奮冷めやらず、こどもが言う。

 

「 あ~あ。 もっとことばがわかったら何て言ってるかわかったのに~。 

オイシイ とか アリガトウ だけじゃ話せないじゃん。 

あーん、もっと言いたいこといっぱいあったのに! ねえ、また韓国来る? 」 

 

息子よ、その通り! これを聞いて、今回の旅をした甲斐があったと私は大満足。

こういう体験は、貴重だ。 お金では買えない。 

ことばがわからなくても、何となく心が通う。 その楽しみ。 

でも、ことばがわかれば、もっと心が通じる。 その大切さ。

解説すればこんなことを、息子はこの30分で体験した。 

こういう機会があるから、個人の旅は楽しい。 

 

この交流は、彼にとって忘れられない良き思い出になるはずだったのだが…

油っこいスナックを食べ続けたせいか、列車を降りた途端にある場所へ直行するはめに。

皆、夕食抜きで夜遅く宿へ戻るという結末になってしまった…。

まあ、より忘れがたい思い出になったことは間違いない。

 

     fajansil

 

ついでに、この場所の話題。

 

こどもも小さいうちは物怖じしないので、カタコトでも結構楽しんで使う。

彼のお得意は 「ファジャンシル オディエヨ (トイレ、どこですか) 」

3泊の旅の間に、自分で何十回も使った。 何しろ、いつも緊急だ。

相手が場所を教えてくれ、質問が通じたことがすぐわかる。

知らなければ生きていけない旅行で最も必要度の高いことばだ。

 

韓国おもしろ旅8

さて、帰りの列車の中。行楽帰りの人たちで混んでいた。

何とか席を見つけて座った。

1日歩き回ったので、クタクタだ。

上の子と私はすぐにウトウトし始めてしまった。

 

途中の駅から乗ってきた(またまた)若いカップルが、横の通路に立った。

巨大なスナックの袋を持って、お喋りしながらふたりで手を突っ込んでバリバリ食べ続ける。

羨ましそうにチラチラ見る下の子。

 

女の子の方が、「モゴッ、モゴッ」 と言って、こどもにお菓子を分けてくれる。

ふむふむ。 「食べる」 の原形は 「モクタ」。 「食べな」 は 「モゴッ」 になるのか…。

半分眠ったまま考える。

 

こどもは、えっ、どうしよう!という顔をしながらも、すぐに手を出す。

ちょっとためらいながら、覚えてきたアリガトウを言っている。

 

コマッスムニダ

 

これも、後から思えばもっとラフな表現 コマオヨ でよかったのかもしれない。

でも、覚えて使えれば上等だ。

 

食べ物は心をつなぐ。 カップルは、こどもにいろいろ話しかけてくる。

ことばがわからなくても交流はできる。

それをこどもに体験させたいと思い、こうして無計画な個人旅に連れてきたのだ。

チャンス到来!

 

私がいると、「ねえねえ、何て言ってるの」 と頼ってきて、自分で何とかしようとしなくなる。

(いや、それに何より、頼られても私だって全然わからないのだ。)

カップルだって、相手がこどもだから話したいのに違いない。

寝たふりを決め込み、様子を窺うことにした。

 

母親は役に立たないと観念し、自分で何とか話そうと努力し始める。

 

「え~っと… ねえねえ、日本人て何て言うんだっけ?」

私、ボソッと 「イルボンサラムかな?」

彼は何度か練習してから向こうを向き、勇気を出して言っている。

 

「お~、○△□○××○○」 ふたりが反応し、またお菓子をくれる。

わ、喋ったらお菓子がもらえた! 

口には出さなくても、こどもがそう感じていることが空気で伝わってくる。

( まるで餌付けみたい (^o^) )

オイシイは知っているので、それもしっかり使っている。

ふたりが喜んで、またお菓子をくれる。


続く

韓国おもしろ旅7

何回も書いているが、これは2004年の春の話。 まだ、韓流ブームがここまですごくなる前の話。

旅行記といっても、本ブログのテーマに沿った内容になるように書いている。

ロケ地の写真もたくさんあるが、それは他のサイトでもたくさん紹介されていると思うので、敢えて載せていない。

異文化を感じる旅とは何か。 どうすれば感じられるか。 そんなことに焦点をあててみているつもり。

 

こんなものを読んでくださる方がいるのかどうか。 もしいたら何かコメントしてくださると嬉しい。

 

 

続き…

 

この後、タクシーに乗り、船に乗り、無事ナミソムに渡った。

 

韓国の人もたくさん遊びに来るという島だった。

 

川の真ん中にある島なのだが、この川も全く流れが感じられず、まるで湖のようだ。

 

島はすいていた。 自然との共生を唱った島で、景色や雰囲気がとてもよかった。 

 

何故か、ダチョウがたくさんウロウロしていた。

 

寝ている人をつついたり、ピクニックに来ているグループのお弁当をいたずらしたりしていた。

 

恐ろしく大きいし、走ると速い。 こどもたちは、からかって大騒ぎした。

 

 

写真を撮っていると若いカップルが来て、恥ずかしそうに日本語で 「写真を撮りましょうか 」と言ってくれた。

 

学校で少し勉強しているそうだ。 使えて嬉しそうだった。 こちらも旅先のそういうちょっとした場面でことばが交わせるのはとても嬉しい。

 

 

さて、おもしろロケ地巡りを満喫し、帰りは再び列車で。

 

切符を買おうとすると、次の特急は満員なので、その次でないと指定は取れないとのこと。

 

ところで、ソウルからの遠距離列車の拠点は 「 清涼里 」 という駅なのだが、この読み方がくせもの。

 

      kanban

 

 

ハングルをそのまま読むと、チョンリャンリとなるのだが、放送や駅の人が言っているのがどうしてもそう聞こえない。

 

切符を買うときに私が言ったのを窓口の人が確認で復唱したのだが、どうも違って聞こえる。

 

そのとき、私はパッチムの規則をよく知らなかったのだが、そのまま読んではだめだったのだ。

 

 の 次に ら行 が 来ると、な行 に音が変わる。

 

上のローマ字を見ると、ちゃんと 「チョンニャンニ」 になっているではないか!

 

ソウルの地下鉄に 「鐘路」 という駅があって何度も通ったが、ここも、チョンロ ではなく チョンノ

 

「路」 がつくのに 「ろ」 と聞こえないので、変だ変だと思っていたが、私の耳がおかしいのではなかった。

 

韓国語を勉強するには、この発音の変化は結構大変で、めげる。 でも、この旅で「おかしい、おかしい」と感じた分、後から謎が解けたときには なるほど! と感動ひとしお。 


日本語も、自分たちは書かれた文字通りに発音しているつもりでもそうではないものがある。


昔、韓国の研修生が言った。 「わたしは こんにゃくしています」 ??? こんにゃくするって新語?!


いや、婚約のことだった。 KONYAKU… そのまま読んだら当然 「こんにゃく」 だ。

 

ことばはおもしろい。

 


韓国おもしろ旅6

バスの中では、 チュンチョンからガッピョンまでが入った地図とにらめっこ。


こどもたちの前では余裕の表情を作りながら、内心ハラハラ・ドキドキ。


鉄道の線路を巻きながら走っている。 あ、橋を渡った。 もうすぐ右に曲がる。


地図を見ながら道を追いかける。


田舎道は、風景がきれいだった。 


しかし、バスやタクシーは飛ばす。 アジアに旅行すると、どこでもそう感じる。



インドネシアにいるとき、郊外に向かっていて死にそうな目にあった。


片道一車線の道路を向こうから対向車のトラックがすごいスピードで走ってきて、蛇行した。こちらに突っ込んでくるような形になり、車の中で思わず身をすくめた。 間一髪ですれ違った直後に、そのトラックは横転したのだ。


バスに乗っていると、鉄道とは違うそんな緊張も加わり、結構疲れる。



無事に着いてガッピョンの地面に降りたときには、心身共にホッとした。


さて、ここからタクシーでナミソムの島へ渡る船着き場まで行く。


タクシー乗り場へ行くと、おもしろいものがあった。


           noriba


これが、タクシー乗り場。 1台止まっていた。


乗ろうとすると、並んでいる5台の電話のひとつが鳴り出した。


運転手が降りてきて、電話をとる。


おもしろいではないか! 日本では見たことがない。


お客さんがこの電話を鳴らしてタクシーを呼ぶのだろう。


何とも素朴で温かみのある方法だと思った。


結構、ながながと話している。 世間話だろうか?